防災分野へのドローン利用の最前線「防災・インフラ分野のドローン計測データ利活用の未来 〜キーとなる技術は?〜」
主催団体:
一般社団法人日本ドローンコンソーシアム
協力団体:
国立研究開発法人防災科学技術研究所
企業向け, 自治体向け
- 科学・技術
- 災害情報
南海トラフ地震,首都直下地震など大規模災害が発生した場合,迅速な救援救護活動と共に,インフラの早期復旧も大きな課題です.
そのためには,日常から空を活用した各種ドローンのフェーズフリーな活動が期待されており,そこでは,ドローンにより計測された映像等や点群データのAIを用いたリアルタイム解析,そしてそのデータ共有が重要と考えます.そしてその技術を享受すべき住民とどう協働するかも課題です.そこで本セッションでは,各分野の第一線で活動するに研究者・技術者らとともに,防災やインフラ,地域で活用できる最先端の技術,そしてその将来展望について議論します.
当該団体は、ドローンの産業成長・普及促進に必要な調査・研究及び社会実装、利用促進活動を行っています。また、関連省庁が主催する関連法規・制度設計に関わる多くの委員を務めており、適宜提言を行っています。
防災系部会では、災害時におけるドローンの利用・導入状況を調査・把握すると共に、幾つかの自治体と連携協定を締結し、災害時の対応を予定しています。
西山 哲
岡山大学学術研究院 環境生命自然科学学域 教授
(所属)
国立大学法人岡山大学 学術研究院 環境生命自然科学学域
一般社団法人 一般社団法人 ドローン測量教育研究機構 副代表理事
(略歴)
1986年 京都大学大学院工学研究科修士課程修了。半導体製造装置の開発を手掛ける民間会社の勤務等を経て2000年に京都大学大学院工学研究科土木システム工学助手に着任。2003年 「デジタル画像データを用いた逆解析手法の地盤挙動評価手法への適用に関する研究」により京都大学にて博士(工学)を取得。2004年から京都大学大学院工学研究科都市環境工学専攻准教授。その後、同大学准教授を経て2013年岡山大学大学院環境生命科学研究科教授,現在に至る。
専門は自然災害科学・防災学.車載写真レーザ測量あるいはドローンなどのICRT技術による3次元モデルを活用した防災・減災技術の研究に携わり,地盤工学会,土木学会,情報地質学会および応用地質学会などの各種学会における論文賞を受賞.中新 健太
Skydio合同会社 規制・官公庁渉外担当
小型無人航空機(ドローン)の自律飛行技術を主軸とした機体・関連ハード/ソフウェア開発を行う米国最大の小型ドローンメーカーSkydioにて日本国内の規制対応・顧客導入及び各官公庁との連携促進を担当。国内外でドローンを使った産業利用が普及する中同時に変化する関連法規制等の観点から産業・事業促進を目指す。2018年から国内外の無人航空機産業や企業との連携・事業推進に携わり、これまでにUAV搭載型LiDAR製品やイスラエル防衛企業の事業支援等を経験。
遠藤 秀文
株式会社ふたば 代表取締役社長、技術士(建設部門)、APEC Engineer (Civil)
1971年に福島県双葉郡富岡町に生まれる。大学卒業後、1994年4月に大手建設コンサルタントに入社し、約30カ国でODA開発事業に従事。2008年8月(株)ふたばに入社。東日本大震災の1ヵ月後に富岡町の本社機能を郡山市に移し事業再開。福島県内の復興・再生および主に海外島嶼国の防災計画、環境保全などに携っている。2017年8月28日に富岡町に新本社社屋、郡山市に新支社屋を開所。
東日本大震災後、福島県内で特に自然災害および原発事故の影響を受けた浜通りを中心に、インフラの復旧、復興においてドローンによる写真測量、レーザー測量を活用している。また、原発事故により立ち入りできないエリアでの様々な施設のアーカイブ化、遺跡調査、放射線量、鳥獣害などの様々な調査でドローンを活用している。加えて、近年は、ドローン・レーザーによる3D計測技術とAIを組み合わせた森林資源管理のシステムを研究機関と共同で開発している。南 政樹
PwCコンサルティング合同会社テクノロジー&デジタルコンサルティング/シニアマネージャー WeRobotics, Japan Flying Labs/R&D Director 国立大学法人金沢大学大学院自然科学研究科 教育教員(非常勤教授)
インターネット黎明期から20年以上インターネット技術の研究者として研究・教育活動に従事。2015年には「ドローン前提社会」をビジョンとするドローン社会共創コンソーシアムを設立し副代表としてリード。
2017年にはスイス・ジュネーブに拠点を持つ人道的ドローン利活用を推進する国際組織「WeRobotics」にJapan Flying Labsを立ち上げ、R&D Directorに就任。以降、災害現場でドローンを活用した情報収集などの支援を数多く経験。2018年にはデモ展示の先駆けとしてドローン飛行展示会「UAVデモンストレーション」を発足。2020年には国内で最多の海水浴客を集める神奈川県藤沢市の片瀬西浜で、日本ライフセービング協会と共同でドローンによる遊泳客の監視業務を統括。
また同年には独立行政法人情報処理推進機構(IPA)のデジタルアーキテクチャ・デザインセンター(DADC)の招請を受け、自律移動ロボット領域のプログラムディレクターに就任。ドローン、サービスロボット、空飛ぶクルマなどの産業アーキテクチャの構築事業をリードすると共に、経済産業省、国土交通省、デジタル庁などの政策立案を支援。2022年よりPwCコンサルティング合同会社に参画し、ドローンなどの自律移動ロボットやスマートシティ等のデジタル政策に関する事業でSME(Subject Matter Expert) としてアドバイザリーを提供する他、ドローンの定期運航や複数機の同時運航、3次元空間情報の技術開発などを通じた経済産業省やデジタル庁への支援および政策提言をリード。酒井 直樹
一般社団法人 日本ドローンコンソーシアム理事/防災部会長 国立研究開発法人防災科学技術研究所 水・土砂防災研究部門 副部門長,筑波大学リスク・レジリエンス工学学位プログラム教授(協働大学院),情報・システム研究機構 統計数理研究所リスク解析戦略研究センター客員教授,マレーシア工科大(UTM)客員教授,マレーシアテナガナショナル大学(UNITEN)非常勤教授
2003年 長岡技術科学大学大学院博士後期課程修了,博士(工学).専門は,地盤工学,防災工学.
2007年より防災科学技術研究所にて,大型降雨実験施設を使った土砂災害研究,IoT/AIを活用した地域防災研究に従事.
2010年〜2016年,SATREPS(JICA/JST)の「マレーシアにおける地すべり災害および水害による被災低減に関する研究」にて地すべり研究,早期警戒システムの開発にリーダーとして従事.
2018年〜2023年,内閣府SIP第2期「国家レジリエンス(防災・減災)の強化」において、衛星を活用した「被害状況解析・共有システム開発」にて研究代表のちに社会実装責任者として従事.
2023年から,内閣府SIP第3期「スマート防災ネットワークの構築」にて,ドローンデータの利活用について従事.