日本は、地震、津波、大雨、台風、火山噴火、豪雪等様々な自然災害の影響を受けやすい環境にあり、特に、近年の自然災害は激甚化・頻発化し、毎年、各地で甚大な被害が発生しています。また、南海トラフ地震や首都直下地震等大規模災害の発生が懸念されています。
我が国はこれまで、災害が発生する都度、被災地での課題を洗い出し、経験と教訓を踏まえて、災害対応を進化させてきました。
災害による被害を最小限に防ぐ事前防災や復旧・復興において、近年は行政による「公助」の取組だけでなく、 一人一人が自分の身は自分で守る「自助」、さらに地域で助け合う「共助」の取組が進んでいます。令和6年の能登半島地震でも、発災当初から様々な支援の手が、被災地へと差し伸べられました。
災害から一人一人の命を守り、より良い復旧、復興を遂げるには、ハード・ソフト両面の対応が必要であり、特に、 平時からの地域コミュニティ、企業、ボランティアを始めとする様々な主体による、人的、物的両面での事前の備えや連携が重要です。
昨年の能登半島地震では、新潟県でも多くの被害が発生しました。また、新潟県は、新潟地震、中越地震、 中越沖地震、豪雨水害、豪雪、火山噴火等様々な災害を経験してきましたが、その度にそれらを乗り越え、復興してきました。
10回目の節目を迎える2025年のぼうさいこくたいでは、「語り合い・支え合い~新潟からオールジャパンで進める防災・減災~」をテーマに、中越地震等の様々な災害での新潟県の経験や教訓と、全国から集まっていただく方々の知恵や知識を織り交ぜ、次世代へ伝えていくことで、災害への備えにしたいと思います。
この「ぼうさいこくたい」を通じて、国民一人一人の防災意識がさらに向上し、人と人との結びつきや多様な主体 の連携・協働がより強固なものとなり、我が国全体の防災力の向上につながっていくことを願っています。