災害伝承に取り組む各地の若者が、伝承のリアルな問いを共有し語り合います。今年は阪神地域、宮城、石川、そして山古志から、災害伝承を模索するひとびとが集まります。経験と世代を重ねてきた被災地から、新たな被災地から、問いとことばを重ねましょう。
語りかける、耳をすます。だれもが最初の声をもっています。未災者だから/体験者だから、できること/迷うことがあります。災害を伝えること・承けることについて、新潟・宮城・神戸・石川の若者たちがじっくり考えます。
それぞれの土地で、災害の記憶を聴き取り、自分自身のことばに吹き込み直して伝える活動を展開しています。その土地での取り組みを持ち寄って共有し、課題や可能性を探っています。
あすパユース震災語り部隊元メンバー
佐藤杏香(司会)
「あすパユース震災語り部隊」は2022年に発足した、高校生、大学生、専門学校生などの学生からなる団体。神戸市灘区成徳地区に特化して、様々な方々から阪神・淡路大震災に関する聞き取りを行い、若者自らが伝承活動にチャレンジしている。聞き取りの過程で、地域の方々との多世代交流の場にもなっている。
山古志木籠集落・郷見庵
松井智美 マツイサトミ
2004年の中越大震災で住んでいた村が土砂ダムにより水没。全国から支援を頂き3年後に帰村。2010年に「震災復興交流館 郷見庵」が設立され、自然災害の伝承活動や直売所の運営。山古志の自然豊かな癒しの空間で人との絆を大切にし、笑顔あふれる「心のふるさと」をめざし日々奮闘中。
あすパユース震災語り部隊メンバー、大阪明星高等学校2年生
徐孝輔
2024年の夏、学校からの福島ホープツーリズムに参加し、東日本大震災について学んだことをきっかけに、自分の地元(兵庫県)の震災に関心を抱き、あすパユース震災語り部隊に参加した。
若生遥斗 ワコウハルト
小学校二年生の時に被災し避難先で津波を目撃。 地元の中学校に入学後、震災学習などを経て「Fプロジェクト」を有志で結成し地域との交流をメインに活動、卒業後に「まだ人や町の力になりたい」という有志が集まり「きずなFプロジェクト」を立ち上げ紙芝居を使った伝承活動をしている。 高校卒業後は一般企業に約4年間務め、昨年の10月から転職し震災を伝えるための仕事をしている。
金沢大学能登里山里海未来創造センター特任准教授
高原耕平(サブ司会) タカハラコウヘイ
1983年神戸生まれ。災厄の記憶実践(伝承、追悼、防災教育)を研究。2025年4月より現職。