平成16年に発生した中越地震は、新潟県の災害対策や復興の在り方を大きく変えました。 本セッションでは、大学・民間・報道という異なる立場で復興に携わってきた3名の登壇者が、地域との関わりや再生の歩みを振り返りながら、「地震があったからこそ見つめ直せた地域の力」について語ります。 次なる災害に備え、地域との向き合い方や災害の教訓を次世代へつなぎます。
地域づくりの視点から長岡技術科学大学の上村靖司氏、民間としての災害支援の経験から公益社団法人中越防災安全推進機構の諸橋和行氏、報道の立場から株式会社なるほどザ新潟Creative Worksの酒田暁子氏を迎え、中越地震からの復興や地域との関わりについて講演・ディスカッションを行います。 「地震があったからこそ地域を見つめ直せた」という教訓をもとに、次世代へ何を伝えるべきかを考えます。
新潟県では、過去の災害の教訓を踏まえ、地域防災力の向上に向けた取組を推進しています。中越地震をはじめとする度重なる災害からの復興過程を通じて、住民主体の防災活動の重要性を実感し、行政・地域・関係機関が連携した「自助・共助・公助」の体制づくりを強化しています。 また、次世代への教訓の継承にも注力し、学校教育や啓発活動を通じて災害への備えの定着を図っています。
長岡技術科学大学 教授
上村 靖司 カミムラ セイジ
専門は雪氷工学。豪雪地の災害リスク低減や雪の利活用についての研究・実践を行う。中越地震後は長岡市山古志や川口地域の復興支援に関わり、住民主体の地域づくりや災害からの復興に関する取組を数多く実施。
公益社団法人中越防災安全推進機構 事務局長
諸橋 和行 モロハシ カズユキ
中越地震の被災地の復興のために設立された中間支援組織において、災害の伝承、災害に強い地域づくり、防災人材の育成などを推進。中越地震から21年が経過し、新たな社会的要請に応えるべく、日々奮闘している。
株式会社なるほどザ新潟Creative Works 代表取締役
酒田 暁子 サカタ アキコ
新潟放送(BSN)で27年報道に携わり中越地震も現地取材。報道部長4年を経て、現場と地域に寄り添う取材力を強みに独立し映像制作会社設立。積み重ねた現場力を武器に心を動かす映像や情報を発信している。